アーカイブ: 1月 2011

以上で説明した内容は基本的に、連帯保証人が無い場合を想定しています。もし住宅ローンを除くいずれかの債務に連帯保証人がいる場合は、より慎重な行動を行なう必要があります。具体的には連帯保証人に事実を打ち明ける事が重要です。

個人再生が認可されると同時に、債権者は連帯保証人に債権の一括請求を行います。この金額は減額された金額ではなく、本来の額を支払う必要があるのです。そのため金額によっては、連帯保証人も自己破産・個人再生を行なわなければならない事態が生じてくるのです。

またもし連帯保証人が一括請求に応じ返済を行っても、その後連帯保証人が債務者に請求できる金額は原則として減額された額なのです。こういった保証人に対しての被害というのは、事前に予測の付く事であり、保証人とも事前に打ち合わせを行う事が必須であり、それを怠った場合、自分だけでなく他人の人生を崩壊させてしまうという、後味の悪い結末となってしまいます。もし一括返済が可能であれば、その後も確実に正規の金額を払うというお互いの同意を得るなどの対策や、支払いが困難であれば、連帯保証人の個人再生などの相談など、事前に手を打っておく事が非常に重要になってくるのです。

保証人にはくれぐれも細心の注意を怠らないようにして下さいね。

個人再生には小規模個人再生と、給与所得者等再生という2つの個人再生があります。この2つの違いは、安定した収入の幅とその後の返済額が大きく異なってくるのが特徴ですが、具体的にはどのような場合に適用されるのでしょうか。この2つに共通する点は、

1. 個人である事

2. 将来的に継続した収入がある事

3. 住宅ローン以外の債務が5千万以下である事

ですが、それに加えて小規模個人再生は、債権者の2分の1以上の同意を得る事、かつ2分の1以上の金額の債権者の同意を得る事が必要です逆に給与所得者等再生は、安定した給与などの定期的な収入がある事が必要となるかわりに、債権者の同意は不要となってきます。この両者の大きな違いはその後の減額される額の違いであり、一般的に給与所得者等再生の方が、減額される額が小さくなるのです、つまりその分多い額を支払わなければなりません。

例えば自営業や歩合制の場合、給与所得者等再生を適用する事は困難ですが、一般のサラリーマンであれば、両者どちらでも選択が可能になります。減額の大小以外は、その後の支払い内容や財産などの適用範囲は全て同じです。小規模個人再生と違い給与所得者等再生は、債権者の同意が不要なため、実際には債権者の反対が予想される場合などに利用する事が多いようです。

個人再生の再生計画が認可され債務が減額されても、当然のことながら約3年間は減額された債務の返済を行っていかなければなりません。しかし住宅ローンの支払いは減額される事はないため、支払いが困難になってくる人現実に存在します。

例えば個人再生後も家計管理がずさんであったり、浪費を行ったりなどこういった事態に陥ってしまいますが、もし債務の支払いが停滞した場合、債権者は再生計画の取消しを裁判所に申し立てる事ができます。もしこの申し立てが行われた場合、減額された債務の額は再び元に戻ってしまうのです。また申し立てが行われた場合、裁判所の職権で自己破産を行う場合があります。こうなってしまった場合は折角マイホームを手放さないために行った、個人再生も全て無駄になってしまいます。

債務整理を行うという事はいままでの自分を改め、新たなスタートを目指す大事な一歩です。浪費を抑え節約を行う事は当然ですが、個人再生を行う前に、住宅ローンの両立も合わせて、本当に長期返済が可能か確認する事が重要なのです。個人再生を行うに当たっては複雑な処理と多大な時間を必要とします。逆に言えば自分自身を見つめなおす良い機会でもあるのです。慎重に行動しその後の返済を怠る事の無い様、その後の計画を行っていきたいですね。

個人再生には自己破産と比べても当然デメリットも存在します。

1. 安定した収入が無いと個人再生を利用する事はできない

安定した収入という定義は様々ですが、目安として1~2年間の就業が必要となってきます。この収入に基づき再生計画を作成するため、無職や収入が著しく不安定な方は、基本的に個人再生を利用する事が困難になります。

2.住宅ローンは減額の対象外

こちらはマイホームを失わなくてよいというメリットでもありますが、逆に支払いから開放される自己破産と比べると、従来通り支払いを行う必要があり、デメリットとなる事も考えられます。

3.手続きに時間がかかる

申し立てを行ってからおよそ、6ヶ月の月日を要します。基本的に時間がかかるため、早めのアクションを行う事が重要です。また手続きにかかる費用も債務の量によりますが、自己破産より多くなる事が殆どです。

1. 優秀な弁護士を雇う事が望ましい

手続きが複雑なため、自己破産の場合よりもより優秀で慎重かつ適切なアドバイスを与えてくれる弁護士を雇う事が必要になってきます。それにより様々な選択肢が増え、個人再生を利用できる確率が変わってくるのもまた事実なのです。

この他にも様々なデメリットも人によって生じてくると思います。事前に考えられる事は弁護士に相談するのが、適切な判断と言えるのではないでしょうか。

個人再生を行う上での大きなメリットは自己破産と比べて、やはりマイホームを手放さなくてもよいと言う点にありますが、その他にもメリットは存在します。具体的にどんなものがあるでしょうか。

1. 就業の資格制限がかからない

自己破産では一部の職業では、申し立て期間中は資格制限が有り、就業を行う事ができなくなりますが、個人再生ではこの制限はありません。

2. 自己破産の免責不許可事由に該当する方も個人再生なら利用できる場合がある

自己破産ではギャンブルや株などでの浪費は、免責不許可事由に該当しますが、個人再生ではこの不許可事由に該当する人でも利用できる場合があります。但し急激な浪費などは必ずしもこれに該当するとは限りませんので、注意が必要です。基本的に収入や支出などのチェックは個人再生を行う場合必ず行われます。また結果として不許可事由と同じ項目が該当し、個人再生が行えない場合もあるので、こちらは注意と弁護士に事前の確認が必要となってきます。

3. 自己破産と比べ精神的に楽になる

自己破産を行うとなると、自己破産の知名度などもあり、やはりその人の人生に大きな失点となってしまいます。そういった気持ちを少しでも楽にするためにも、個人再生で済むのであれば、なるべく個人再生で済ませたほうがよいのは事実です。

など個人再生には他にも様々なメリットが存在します。

住宅資金特別条項には次に述べる4種類が存在します。

1. 期限の利益回復型

本来の返済が滞り、契約時に定めてある滞納回数を越えた場合、債権者は債務者に一括請求する権利を有しています。そこで債権者に対し従来の定め通り返済を行いながら、別途返済が滞った分の金額を、再生計画を定め、元本・利息・遅延損害金などを含めた滞納金額を、一定の期間内に返済する計画案を定め、返納していきます。

2. 期間延長型

期限の利益回復型を利用しても返済が困難な場合にのみ適用可能であり、住宅ローンの支払い期間を延長します。これにより月々の支払い金額が減額となります。

3. 元本猶予期間併用型

期間の延長を行うと共に、更に個人再生による他の債務の返済期間中は、住宅ローンの減額を行い、返済金額の減額を行います。

4. 同意型

上記3つの返済方法いずれも困難な場合、債権者から同意を得る事により、さらに減額を行っていく方法です。

この4つの方法はいずれも債権者との協議が必要であり、基本的に1の期限の利益回復型で行なわれるのが一般的です。残りの債務額や滞納金額の大小により変わってきますが、いずれにしろ弁護士に相談し、有効な範囲かつベストな指示を仰ぐ事が重要になってきます。

上記の条件で注意する点は、名義人と個人再生を行う者が、基本的に同一人物であることが重要です。ただしこれは現実に夫婦共有名義などのケースが実際に多く存在するため、より詳しく調査しておく必要があります。例えば住宅ローンの契約者も共有であれば問題ありませんが、こちらが異なっていた場合などは適用できない場合もあるのです。いずれにしてもこの辺りは法律家のアドバイスが必要な部分なのです。

またそれ以外では、抵当権の有無に関して不動産登記簿謄本などで事前に調べておく事が重要です。例えば住宅の支払いに関して、抵当権の設定されていない、ノーローンなどにより資金の借入を行っていた場合は、この債務は一般債権となってしまい、住宅も資産の対象となってきます。

また不動産担保ローンなど住宅ローン会社以外の抵当権が設定されていた場合は、適用することは不可能であり、まずその他の抵当権を解除する事が必要になってきます。実際に抵当権に関しては、債務者本人が認識していない事も多く、いざ手続きを行う段階で判明すると言う事例も、実際に多く発生しています。書類を確認しても気付かない事も多いため、この辺りは一度専門家に必ず確認してもらうのがベストと言えます。

この制度を利用するためには、住宅ローンを組んでいれば良いのかといえば、そうではなくいくつかの条件に該当する必要があります。

1. 建物の実際の所有者である事

ケースなどにより様々な、パターンがあり一概に言えませんが、基本的に夫婦共有名義などにも適用されます。

2. 自己の居住のために持っている建物である事

別荘などは適用されません。

3. 住宅の購入や改良のために資金の借入を行っている事

マイホーム建築またはリフォームのローンである事が条件です。

4. 分割払いである事

回数などに制限はありません。

5. 住宅ローンの債権者もしくは保証会社が抵当権を設定している事

その他の抵当権が設定されている場合は、該当抵当権を解除する必要があります。

などが主な条件です。

6. 保証会社の代位弁済後6ヶ月以内に民事再生を申し立てる事

基本的に住宅ローンの支払いに関しても破綻している事が前提です。

などが主として該当します。いずれにしてもそれ以外にも様々な特殊なケースが考えられるため、個人で個人再生が可能か判断することは非常に危険です。もし要件を満たしていない場合は当然、住宅資金特別条項の適用は当然行えません。まずは一度弁護士などの法律の専門家に尋ねる事がベストな選択といえるでしょう。

では何故個人再生を行えば、マイホームを手放さなくて済むのでしょうか。これには民事再生法に記載されている、住宅資金貸付債権に関する特則(住宅資金特別条項)というのが、適用されるためです。具体的に言うならば、住宅ローンはその他の債務よりも債権者側に優遇され、減額の対象にならないと言う事が定められているのです。

ですから、マイホームを手放さなくて済むというのは個人再生を行った結果であり、言うならば住宅資金特別条項を逆手に取ったテクニックのようなものなのです。そのため住宅ローンは額面上減額対象とはなりません。しかし住宅ローンの債権者との協議により、4種類の住宅資金特別条項から選択を行い、期限内の減額などは可能な場合も生じてくるのです。

この制度の本来の趣旨は、住宅ローンによる抵当権を行使した債権者側が、その後該当住宅を競売に掛けますが、債務者が完済した場合に本来は回収できる債権額と、競売の金額が掛け離れ、本来の金額を回収できなくなるというリスクを回避するため、また競売を行う事により、従来の住居者と購入者と生じる様々なトラブルを避けるためというのが、この住宅資金特別条項の設立の趣旨でもあり、債権者の利益を守る事を目的としています。

個人再生とは特定調停・任意整理・自己破産という4つの債務整理の内の一つの方法であり、民事再生法で定められた制度の一つです。小規模個人再生と、給与所得者等再生の2種類の総称を個人再生と呼びますが、現在は小規模再生の利用件数が増えているのが現状です。この個人再生の大きな特徴としては、マイホームを手放さずに、債務整理が行えると言う点が大きなメリットであり、利用者の多くはこの点を有効に活用し個人再生を利用していきます。

同じ債務整理の一つである自己破産との大きな違いは、自己破産を行うと債務が全て免除になるのに対し、全ての資産を失います。しかし個人再生は債務が減額になるという点が自己破産と異なっており、また自己破産では適用される、住宅の資産としての処理が、この個人再生では住宅ローンのある住宅に関しては、債務の減額が適用されないという点に大きな特徴があります。

つまりこの個人再生を利用するのに最も適した人というのは、住宅ローンとその他の債務の支払いは現状厳しいが、その他の債務の減額を行えば住宅ローンとの両立が可能になり、支払いが可能となる人であり、自己破産を行う事による、生活の基盤でもある住宅喪失のリスクを回避できるのが大きな特徴です。